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種族紹介:ドロル(巨邪)

 この記事は、チャンプのファンタジー作品「レヴォラコント」における創作世界<アイグリス>の設定資料です。ここに記されているのは全て空想上の内容であり、現実世界とは一切関係のない内容であることをお断り致します。なお、レヴォラコント第弐期のトップページはこちら:

レヴォラコント第弐期/TOP
http://zenon.jugem.cc/?eid=5761


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 この記事では邪族五種族の一つ、ドロルについて解説します。邪族全体について、また彼らの神話伝承の解説については以下のリンクにてお願い致します:

邪族と彼らの神話伝承
http://zenon.jugem.cc/?eid=6089


<ドロル/巨邪>
 3メートルを超す巨躯、丸くて大きな鼻、無垢そうな大きな目と目の間は距離が長く、頭は禿げ上がり、硬質な黒灰色の肌で覆われた、愚鈍そうな表情の種族です。実際彼らはその表情が物語る以上に鈍重かつ暗愚極まる種族であり、朴訥で考えていることが表情に出やすく、そのバカ力を上手く制御出来ず、そしてそそっかしいなど、欠点だらけです。直射日光にも弱く、陽の光に当たると全ての行動に−4のペナルティとなります。例えば曇りや雨の日など日光が当たらない環境であれば、日中の行動には特に制限ありません。そのためドロルは遮蔽の多い森林や山岳地帯、丘陵地帯などに好んで棲み、廃墟・穴倉・洞窟などを根城に、数人程度の家族単位で狩猟や採取中心の生活を営んでいます。彼らは金銀財宝の蒐集癖があることでも知られ、旅人や隊商を襲撃しては金目の物を巻き上げることがあり、そのためそうした彼らの穴倉の中に財宝が眠ることも時々あります。
 他方、ドロルはゴブやヴォルクなど他の邪族やダンジョンマスターなどに兵士や労働力として使役されることも多々ありますが、知能不足でミスが多いくせに大飯喰らいで大酒呑み、しかもいつのまにか金品を着服しているなど、彼らの手に余る穀潰しとしての実力を遺憾なく発揮している状況がほとんどです。そんな厄介なドロルがそんな状況でも使役されている理由は、やはり彼らの身体が大きく、規格外に力が強く、そして極めてタフで打たれ強い種族だからでしょう。コストは掛かりますが、もしドロルの部隊に重鎧を装備させることが出来れば、それだけで敵の進撃を阻む最高の壁となります。
 ドロルの寿命は40年ほどで、男女の差はありません。彼らは生まれて5年ほどで肉体や能力的に成熟しますが、10歳にならないとドロルの間では一人前と認められません。女性は多産で知られ、5ヶ月の妊娠を経て3人〜5人の子供を同時に出産します。これら子供は10歳になると成人したとして家から追い出され、独立します。子らを追い出したドロルの夫婦はそこで再び発情期に入り、また子作りに励みます。こうした特性から一人の女性が10歳から妊娠が出来なくなる老年期である35歳に入るまでの期間、平均して3〜4回ほど妊娠・出産を繰り返すこととなります。親の棲家から離れて独立した子らは共同生活を営みながら、異性のドロルと出会うため放浪の旅に出ます。運良く出会えた場合は高確率で夫婦となり、それぞれ新たな根城を探しに行き、そこで定住します。この出会いの段階で余ってしまったドロルは、再び出会いを求め放浪の旅を続けます。たった一体だけで野山をうろつくドロルと遭遇することがあるのは、このためです。
 ドロルの基本セットは80CPで、ドロル・キャラクターは60CPから100CPで作成されます。ドロルの名前は邪族語3音節から構成され、最初の2音節では同じものを繰り返します(チャチャパ、ギギチ、シャーシャージョー)。

ドロル基本セット(80CP)
身体倍増                            (50CP)
追加HP(+200)                      (100CP)
敏捷、感覚/−1                        (−10CP)
知力/−3                           (−10CP)
大型                              (5CP)
→身長2倍、体重4倍になります。防具の性能・重さ・値段も2倍です。
*)移動力+1、リーチ+1。
*)体長2ヘクス/敵からの命中判定にボーナス。
頑強/レベル2(20CP)
我慢強さ                            (10CP)
暗視                              (10CP)
朴訥                              (−10CP)
強欲/金銀財宝                         (−15CP)
そそっかしい                          (−15CP)
ワカりやすい                          (−5CP)
バカ力                             (−5CP)
くいしんぼ                           (−5CP)
のんだくれ                           (−5CP)
強迫観念/人類への憎しみ                    (−5CP)
日光で行動ペナルティが−4(よくある)             (−30CP)

平均的なドロル
体力:20 瞬発:20 身体:20 瞬発移動力:6.8
敏捷:9  感覚:9  反応:9  継続移動力:4.625
知力:7  精神:10 頭脳:9  基本致傷力
HP: 400 MP:10 FP:20 振り:3D+2 突き:2D−1
よけ: 4 耐斬り:20 受動防御:0
うけ: 6 耐刺し:20 大きさ:2
とめ: − 耐叩き:20 身長:360cm 体重:300kg
その他(特性、攻撃手段、装備など)
防護点は装備している防具によりけり、大抵薄着
粗悪な巨大棍棒(マッシーブクラブ)
HP150、叩/3D+10、リーチ:2・3、レベル9
パンチ:叩/2D−3、リーチ:格〜2、レベル9
キック:叩/2D−1、リーチ:格〜2、レベル7
チャンプ(−O−) * Revo Laconto TRPG S2 * 23:31 * comments(0) * -

種族紹介:ヴォーガー(鬼邪)

 この記事は、チャンプのファンタジー作品「レヴォラコント」における創作世界<アイグリス>の設定資料です。ここに記されているのは全て空想上の内容であり、現実世界とは一切関係のない内容であることをお断り致します。なお、レヴォラコント第弐期のトップページはこちら:

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 この記事では邪族五種族の一つ、ヴォーガーについて解説します。邪族全体について、また彼らの神話伝承の解説については以下のリンクにてお願い致します:

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<ヴォーガー/鬼邪>
 逆立った頭髪に尖った乱杭歯、耳は少し外向きに尖り、吊り上がった目は白目の部分が多くて血走っており、筋肉質で大柄な身体からは他の邪族ですら顔を背けたくなるほどの悪臭が漂う、そんな凶暴そうな風貌に負けないくらい気性の荒い、邪族の中でも特に獣性の強い極めて好戦的な種族です。常に飢えており、獰猛で残忍、他の邪族とはほぼ交流がないばかりか、たとえ同族でも違う家族の者であれば見かけたら見境なく襲い掛かります。
 彼らはよっぽど飢えた場合を除けば基本的に人類や他種族の数が多い地域を避け、人気のない荒地に好んで棲み付きます。数人から十数人程度の家族単位で生活し、狩猟と採取によって空腹を凌ぎます。その寿命は40年程度ですが、一説ではもし彼らがその不潔で劣悪な生活環境および生活様式ではなく、ヒトと同じような水準で生きることが出来れば、ヒト並みに寿命が伸びるのではないかと言われています。しかし、彼らの性質を考えれば、それは無駄な仮定でしか無いでしょう。
 ヴォーガーは家族内で頻繁に近親相姦を繰り返しながら血脈を保ちます。ヴォーガーの妊娠および出産はヒトのそれと類似し、10ヶ月程度の妊娠で1人の子を産みます。稀に双子が生まれることはあります。ヴォーガーは家族の絆が強い種族で知られ、男性は女性のために殺して来た生き物の骨でアクセサリーを大量に作り、女性はそれで全身をジャラジャラと着飾ります。彼らの家長は男女問わず最年長の者で、他の邪族とは違った形式でヴェーシャ信仰に関する教えや儀式を伝えて行きます。ヴォーガーにおけるヴェーシャの教えは口伝えであるため内容がゴブやヴォルクのそれとかなり異なっており、家族ごとの違いも顕著であるため、ゴブやヴォルクのヴェーシャ司祭からは「同じ神を信仰する兄弟ではあり、その敬虔さは立派だが、詳細は学ぶ価値のない邪知邪見」とされています。
 ヴォーガーの家族が20人を超えると、家長の判断で家族分けが行われます。即ち一家を最低2つから最大5つほどのグループに分け、いくつかの新たなヴォーガー家族として再出発するのです。実際にどう分けるのかは家長によって異なり、決まった法則はありません。こうして分裂した家族はそれぞれの新たな家長の名の一音節目を新たな家名とし、思い思いの方角に向かって旅立って行きます。通常互いに再会することが無いほど遠くの地へ赴くとされており、少なくとも50リーグは離れると言われています。その後数年も経つとこれら家族は互いの存在を忘却するようで、何らかの間違いで不運にも出くわしてしまった際は殺し合いになることが知られています。
 ヴォーガーの基本セットは80CPで、一般的なヴォーガー・キャラクターは60CPから100CPで作成されます。ヴォーガーの名前は邪族語3音節を組み合わせ、これに邪族語1音節の家族名が付随します。また、先述の通り、家族名は家長の名前の一音節を取って付けられます(ギーガシャ・レ、ケレシュ・マ、ルーローパ・ルー)。

ヴォーガー基本セット(80CP)
体力、瞬発/+7                        (100CP)
感覚/+1                           (5CP)
追加HP/+80                        (40CP)
知力/−1                           (−5CP)
暗視                              (10CP)
戦闘即応                            (15CP)
我慢強さ                            (10CP)
くいしんぼ                           (−5CP)
直情                              (−10CP)
悪臭                              (−10CP)
バーサーク                           (−15CP)
獣性                              (−10CP)
残忍                              (−10CP)
サディスト                           (−15CP)
強迫観念/全生物への憎しみ                   (−15CP)
義務感レベル1/家族                      (−5CP)

平均的なヴォーガー
体力:17 瞬発:17 身体:17 瞬発移動力:5.4
敏捷:10 感覚:11 反応:11 継続移動力:3.375
知力:9  精神:10 頭脳:10 基本致傷力
HP: 250 MP:10 FP:17 振り:3D−1 突き:1D+2
よけ: 5 耐斬り: 0 受動防御:0
うけ: 7 耐刺し: 0 大きさ:1
とめ: − 耐叩き: 0 身長:180cm 体重:75kg
その他(特性、攻撃手段、装備など)
戦闘即応
防護点は装備している防具によりけり、大抵薄着、たまに骨で作った防具(木製相当)
粗悪な大棍棒(グレートクラブ)
HP125、叩/3D+4、リーチ:1・2、レベル11
パンチ:叩/1D、リーチ:格・1、レベル11
キック:叩/1D+2、リーチ:格・1、レベル9
チャンプ(−O−) * Revo Laconto TRPG S2 * 23:30 * comments(0) * -

種族紹介:ヴォルク(戦邪)

 この記事は、チャンプのファンタジー作品「レヴォラコント」における創作世界<アイグリス>の設定資料です。ここに記されているのは全て空想上の内容であり、現実世界とは一切関係のない内容であることをお断り致します。なお、レヴォラコント第弐期のトップページはこちら:

レヴォラコント第弐期/TOP
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 この記事では邪族五種族の一つ、ヴォルクについて解説します。邪族全体について、また彼らの神話伝承の解説については以下のリンクにてお願い致します:

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<ヴォルク/戦邪>
 まるで樹木の表面のようにざらざらした硬質で灰色の皮膚、精強な肉体と不屈の精神、大きな鷲鼻と頑丈で広くエラの張った顎が特徴の邪族です。ヒトの男性と比べ背丈はほぼ同じですが、体格はがっしりと丈夫で、少し腹が出ています。ドスの効いた恐ろしい唸り声で喋り、残忍で嗜虐性を伴った短気でかんしゃく持ちの性格を持ち、人類の肉を大好物としています。平時は陽気でお祭り好き、食事や酒を愛し、よく宴会を開いて騒ぎます。
 ヴォルクは「ヴェーシャの娘(ヴェーシャシャーゴギブキ)」と呼ばれる女祈祷師を頂点とした、数百から数千程度で構成される部族単位での社会を形成します。女祈祷師はそれぞれ祭祀と伝承、軍事と治安、食料備蓄と分配、資材管理と建築などを担当する司祭達を任命し、部族を組織的に運営します。司祭の数は部族規模に比例して増加し、その役割を細分化させて行きながら組織形成を行います。粗野な性格のヴォルクですが、実際はそれぞれの司祭達を各施政単位のトップとした、上下関係のしっかりした極めて厳格な縦割り組織を形成しているのです。彼らの行動原理は一貫して人類の打倒にあり、その目的達成のために邁進します。そうやって部族を成長させ、軍隊を養成して、中規模以上の町など人類の大きな集落を征服した暁に部族は国を名乗り、そして部族の首長である女祈祷師もそこで「女王」の称号で呼ばれます。その後に、ヴォルク国は占領した地域を拠点として国力を増強し、規模を数万以上にまで増やしたところで更に近隣の征服に乗り出して行きます。女祈祷師/女王が死亡した場合、その時点で祭祀を司る司祭がその地位に昇格し、自分に仕える司祭群を新たに任命します。また、場合によっては司祭に部族の一部を引き連れて新たな小部族を作るように命じる場合があり、そうした小部族は母体となった部族に従属します。小部族は新たな女祈祷師となった元司祭の本来の役割に応じ、部族ごとの性質・得意分野を定められる傾向があります。例えば軍事を司る司祭であれば戦士を多く育てる部族になり、建設の司祭なら母体部族を守るような要所に防衛拠点を築き、食料の司祭だった場合は大規模な農業や畜産を行って近隣の部族に食料を供給するのです。
 ヴォルクの寿命は50年程度と、邪族の中では長い方です。性的に活発で夫婦の概念はありません。また、ヴォルクの女性は妊娠に気付かず、出産の直前まで外見上変化しないまま日常を過ごします。そして出産当日、用を足すのと同じような感覚で子を産むのです。そのため、ヴォルクの妊娠期間は、一説では約10ヶ月程度と言われていますが、正確なところは知られていません。生まれた子はすぐ部族の祭祀を司る組織に預け、親子関係と呼べるものはありません。預けられた子は組織の中で養育され、10年で成熟して大人のヴォルクとして様々な社会的任務を与えられます。
 ヴォルクのヴェーシャ神殿はヴェーシャ信仰に関係する知見の集積に熱心で、口伝記録として神殿付きの神官達に受け継がれます。前述の通り、ゴブ司祭もよくこうした神殿を訪れ、信仰に関連する知識や儀礼等を学んで行きます。また、ゴブも学習を通し得られた心得や教義に対する解釈をヴォルクに伝え、相補的にヴェーシャ信仰を発展・存続させて行きます。このことから、ヴォルクとゴブは親密かつ緊密な協力関係にあると言えます。
 ヴォルクの基本セットは40CPで、一般的なヴォルク・キャラクターは40CPから100CPで作成されます。ヴォルクの名前は邪族語3音節を組み合わせます(パボース、チャジャク)。部族や国家は、意味のある言葉を二つ以上繋いだ勇壮な感じの名前が好まれます(サショトーコケ=鉄の拳族、ボーヴォルガーゲーケコセキシャ=真夜中の嵐国)。

ヴォルク基本セット(40CP)
体力、瞬発、精神/+2                     (30CP)
追加HP/+80                        (40CP)
知力/−1                           (−5CP)
暗視                              (10CP)
戦闘即応                            (15CP)
頑強/レベル1                         (10CP)
我慢強さ                            (10CP)
お祭り好き                           (−5CP)
くいしんぼ                           (−5CP)
のんだくれ                           (−5CP)
直情                              (−10CP)
残忍                              (−10CP)
かんしゃく                           (−10CP)
サディスト                           (−15CP)
強迫観念/人類への憎しみ                    (−5CP)
義務感レベル1/部族または国家                 (−5CP)

底辺のヴォルク
体力:12 瞬発:12 身体:12 瞬発移動力:4.4
敏捷:10 感覚:10 反応:10 継続移動力:2.75
知力:9  精神:12 頭脳:11 基本致傷力
HP: 200 MP:12 FP:12 振り:1D+2 突き:1D−1
よけ: 5 耐斬り:10 受動防御:0
うけ: 8 耐刺し:10 大きさ:1
とめ: − 耐叩き:10 身長:170cm 体重:65kg
その他(特性、攻撃手段、装備など)
戦闘即応
防護点は装備している防具によりけり
粗悪な片刃の段平
HP100、斬/1D+3、刺/1D、叩/1D+3、リーチ:1・2、レベル10
パンチ:叩/1D−3、リーチ:格・1、レベル10
キック:叩/1D−1、リーチ:格・1、レベル8
チャンプ(−O−) * Revo Laconto TRPG S2 * 23:28 * comments(0) * -

種族紹介:ゴブ(狡邪)

 この記事は、チャンプのファンタジー作品「レヴォラコント」における創作世界<アイグリス>の設定資料です。ここに記されているのは全て空想上の内容であり、現実世界とは一切関係のない内容であることをお断り致します。なお、レヴォラコント第弐期のトップページはこちら:

レヴォラコント第弐期/TOP
http://zenon.jugem.cc/?eid=5761


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 この記事では邪族五種族の一つ、ゴブについて解説します。邪族全体について、また彼らの神話伝承の解説については以下のリンクにてお願い致します:

邪族と彼らの神話伝承
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<ゴブ/狡邪>
 ゴブは、グレヴァスの男性と同等の身長、痩せ細った筋肉質の身体、ギョロリとした目、尖った耳、そして横に長く裂けた口を持ちます。優秀な鉱夫であり、山岳地帯や丘陵地帯に掘られた穴倉を住居としています。その動きは俊敏で、ヴェーシャの子らの中では最も狡賢く、罠や飛び道具など簡単な材料で作れる道具の扱いに習熟しており、時々穴倉から出ては近隣を荒らし、略奪品を持ち帰ります。総じて直情径行型で思考と行動が直結するため、その思慮不足と軽率さを指して「賢(さか)しい割には、賢(かしこ)くない」と評されています。ただしゴブ王(後述)の中には稀にそれを克服し、慎重冷静かつ奸智に長けた個体も見られます。また、長い歴史を通じて、度々鉱山を巡って争ってきたことから、特にグレヴァスを目の仇にしています。
 ゴブは、基本的に母ゴブを絶対的頂点とした最小数名から最大数十名にも及ぶ家族単位で行動します。母ゴブは通常のゴブと比べ身長2倍、体重20倍で、でっぷり太った貫禄たっぷりの姿をしており、ゴブ20体掛かりで担がれる輿に乗らないと移動できません。母ゴブは交尾すると即座に妊娠し(百発百中です)、半年間の妊娠を経て、必ず同時に7人の子ゴブを出産します。そのうち1人は長命種、1人は女性、残りは短命種ゴブとなり、彼らは全員生まれた瞬間からどんどん身体が大きくなり、僅か1時間ほどで大人のゴブに成熟します。母親はこの中から長命種を選んで即座に交尾し、再び妊娠しようとします。こうして、ゴブの一家は数を増やして行くのです。母ゴブの寿命は30年ほどで、20歳を過ぎた頃に交尾活動を終えます。母ゴブの死後、一家はそのまま最後の一体が寿命等で亡くなるまで共同生活を行います。通常、母ゴブのキャラクターは基本セット20CP、総計−20〜60CPで作成されます。
 冒険者が一番よく目にすることになる短命種ゴブは能力の低い者が多く、その名の通り基本的に短命で20年ほどしか生きません。一家で最も階級の低い労働人口として、一生を母ゴブの安全と幸福を守るために捧げます。特に、通常一歩も動けない母ゴブを載せて移動するための輿を担ぐ(20人掛かりです)のも、短命種の重要な役目です。短命種のキャラクターは基本セット−30CP、総計−60〜0CPで作成されます。
 長命種ゴブはゴブ社会のエリートで、他のゴブを統率したり、母ゴブの相談役的な地位に就いたりします。外見的には短命種ゴブと全く変わりませんが、ゴブであれば見分けることが出来ます。大抵は短命種と比べ少し立派な服装や装飾、装備などをしているため、他種族にも見分けられる場合があります。長命種の寿命は40年ほどで、30歳を過ぎた頃には長老級として一族の中でも尊敬を集めます。中でも一家の母ゴブと最初に交尾した父ゴブと呼ばれる個体は、その部族の最長老として母ゴブ並みの敬愛を集めます。長命種のキャラクターは基本セット−10CPで、通常0〜100CPで作成されます。
 長命種の中には魔法的素質に恵まれた者も一定の割合で存在し、ヴェーシャ神の祭祀を執り行う司祭となることがあります。ゴブのヴェーシャ司祭は本来の家族を離れ、熱心な信徒数人から数十人を引き連れて様々な家族を渡り歩き、行く先々で素質のある者を見出して新たな司祭に育て上げ、ヴェーシャ信仰を伝承して行きます。また、度々ヴォルクのヴェーシャ教団を訪問し、信仰における知見を洗練させようとする者もいます。ヴォルクの建てたヴェーシャ神殿にはゴブの一団が滞在していることがありますが、ヴォルク司祭との上下関係は無く、知見の集積に優れるヴォルク司祭と、得られた知見を介しての解釈と理解の深さに優れるゴブ司祭は互いに尊重し教え合う関係にあります。ある程度老齢になった司祭は、追随する信徒達と共に流浪の旅先で気に入った家族に身を寄せて定住することがあります。もしゴブ家族の穴倉に比較的しっかりした神殿設備があれば、そこには経験豊富な司祭が住んでいる可能性を考えた方が良いでしょう。他方で、ゴブ王(後述)と結びつくことに成功した司祭は大きな権力を振るうこととなります。
 女性ゴブは、母ゴブを直接警護する親衛隊となります。そのため、全員が戦いの技術を磨きます。所詮はゴブの腕力なので戦士と言っても通常大して強くありませんが、中には戦技を洗練させて手強い集団を形成する場合もあります。女性の寿命は母ゴブと同じく、30年ほどです。母ゴブが亡くなると、残された女性ゴブは自らの寿命が尽きるまでその墓を守ります。女性ゴブのキャラクターは基本セット−10CPで、−40〜20CPの範囲で作成されます。
 女性ゴブには親衛隊以外にもう一つ、新たな家族の形成や家族の継承という重要な役割があります。家族が一定の人数を超えそうになると、母ゴブは家族の規模が自分の統率力を超えたと考えるようになります(大抵は数十人から百人前後であることが多いですが、稀に数百人を従える母ゴブも存在します)。これ以降、母ゴブは7体ずつ生まれてくるゴブを追放していくようになります。この追放された7体は共に定住できるねぐらを探すため放浪の旅に出ます。彼らは女性ゴブを全力で守りながら旅を続け、運よく安住の地を探し当てることに成功した場合、女性ゴブは長命種または生き残った短命種の中で最も有能な個体と初めて交尾します。その後女性ゴブは少しずつ身体が大きく成長して行き、6ヶ月経って出産を行うときには身長が2倍、体重が20倍に増加しています。即ち、女性ゴブは新たな母ゴブとなり、7体の子を産んで新たな家族を構築するのです。この妊娠している6ヶ月間、他のゴブは引き続き必死に女性ゴブを守りながら、女性ゴブの無尽蔵に増加して行く食欲を満たすため食料収集とねぐら防衛に努めます。この厳しい任務を達成出来なければ、女性ゴブは母ゴブとなれずに命を落とすこととなります。こうやって幸いにも生き延びた母ゴブは以後6ヶ月サイクルで7体の子をどんどん為して行くため、2年ほど頑張れば、はじめて子らの作った輿に乗っての移動が可能となるのです。
 通常、母ゴブの命令が無ければ女性ゴブが男性ゴブと交尾することはありません。稀に好奇心で交尾してしまう場合はありますが、それが発覚した場合女性ゴブは即座に母ゴブに殺されます。ゴブの家族では母ゴブが絶対であり、中立的な立場の司祭は除きますが、それ以外の全てが母ゴブの意向通りでないとならないのです。とても稀に、生後1時間で交尾を強制された長命種が跨ってくる母ゴブを拒絶し抵抗することがありますが、これも当然母ゴブに殺されます。そして、母ゴブは一番近くで見つけられた別の長命種に相手を命じ、交尾を行うのです。
 非常に稀ですが、そうした反抗的な長命種の中から、母ゴブを返り討ちにして殺害してしまう者が現れることがあります。非常に低い確率を乗り越えたそのゴブは、母親の息の根を止めた瞬間、突然変異的に肉体が強靭に変化し、全てのゴブを従える力を持つようになります。
 これが数百、あるいは数千のゴブを従えるゴブ王の誕生です。王の前では全てのゴブが平伏し、その眷属となるのを誓います。王は王国を打ち立て、率い、人間に取って大きな脅威となります。中には数万から数十万をも従え、人間の国家をいくつも滅ぼしたような王も少数ながら存在し、伝承として語り継がれています。
 王は大変な性豪で、平時は一日の大半を王国の女性ゴブ達との交尾に費やします。可能な限り数多の女性ゴブと交わり、彼女たちを次々に母ゴブへと変化させ、母ゴブ達はまたそれぞれ産んだ子らと交尾して数を更に増やしていく。こうして王国の人口は短い期間で爆発的に増大し、人間の国家を脅かす存在となって行くのです。そして、ある程度戦力が整うと、王は近隣への侵略を始めるのです。その目的は、金品食料の略奪と、何より奴隷を得るためです。王の寿命は長命種と同等で、王が生きている間は近隣諸国に取って脅威であり続けます。王が死ぬと、求心力を失った王国は瓦解し、もとの母ゴブを中心とした家族単位の小集団として散り散りになっていきます。
 王は同種族ではなく、人類の女性を最も好みます。人類の集落から略奪した子を産める年齢の女性は、全て王のハーレムに入れられます。こうした異種族間交配により誕生するのが屈強な戦士や有能な参謀として王国の要職に就くホブです。ホブはヒトとのハーフが最多ですが、稀に腕が1〜2本多かったり足の代わりに尻尾で立っていたりするアンギスとのハーフや、羽根の生えたブーラーラ(大抵は行為中に死んでしまいます!)との小柄なハーフ、大柄なジャナクスとのハーフも存在します。ただし心の底から憎むグレヴァスは即座に殺すため、グレヴァスとの間にホブが生まれることは決してありません。また、ラケルタや他のヴェーシャの子らと交わることもありません。種族の関わらずホブを妊娠する期間は6ヶ月で、必ず1度に5体生まれます。虜囚の劣悪な環境で出産を迎える母体に取っては当然負担が大きく、出産時に命を落としてしまうことが多々ありますが、生きながらえてもまた次のホブを産むために利用されてしまいます。ホブの寿命はほとんどの場合、長命種と同程度です。
 特殊なのはオルファスの場合で、ゴブはオルファスの女性に神にも等しい美しさを認めると同時に、子種を残した瞬間に死んでしまう性質があります。このため、ゴブの男性は先天的にオルファスの女性に対し底知れない畏怖を感じています。王がオルファスを捕らえた場合、大抵手を出さずに(色々と嫌がらせはするでしょうが)虜囚として留めます。しかし、稀に欲望を抑えきれずオルファスの女性に手を出してしまい、死んでしまう王もいます。王が死ぬと、求心力を失ったゴブ達は散り散りとなって王国は滅びます。しかし一部の僅かな眷属は亡き王への忠誠を守り、この女性オルファスの監視警護を続けます。女性オルファスに宿った子種は6ヶ月後に成熟し、一体の極めて強力なゴブ王(最低でも200CP以上)として母体の腹を食い破りながら生まれます(当然母体のオルファスは死んでしまいます)。この悲劇を防ごうと流産させようとしても、大抵無駄な努力に終わります。子種は異常な程の生命力を持ち、どう足掻いても殺せず、母体が死なない限り生まれようとするのです。妊娠期間中に母体が上位エルフに昇華した場合に関しては、子種がどうなるのか知られておらず、謎のままです。母体が力のある呪文使いである場合なら、いくつか子種を滅ぼせる手段を講じることが出来るかも知れません。
ゴブ王は基本セット60CPで、最低100CPで作成されます。また、何らかの素質を持っている場合も多いでしょう。ホブはヒトとのハーフならば基本セット80CPで、60〜100CPで作成されます。他種族とのハーフに関しては、それぞれの種族の特徴を盛り込んだデザインとなるため、GMの裁量次第となります。
 ゴブの名前は邪族語4音節をランダムに組み合わせます(ナハパボー、ショギトギャ)。2音節を繰り返すパターンもあります(ヌサヌサ、パジュパジュ)。ゴブ家族名は、母親の名前から取ります(ベラロナの一家)。ゴブ王は大仰な二つ名を名乗り、王国の名前として使用します(“暁に万の山を焼いた燃え盛る炎の魂”ジューギャラチャー王国)。

短命種ゴブ基本セット(−30CP)
体力、瞬発/−2                (−15CP)
減少HP/−10                (−5CP)
敏捷、感覚、知力/+1             (15CP)
暗視                      (10CP)
直情                      (−10CP)
やせっぽち                   (−5CP)
強迫観念/オルファス女性への畏怖        (−5CP)
強迫観念/グレヴァスへの強い憎しみ       (−5CP)
強迫観念/人類への憎しみ            (−5CP)
義務感レベル1/母ゴブと一家、または王国    (−5CP)

長命種ゴブ基本セット(−10CP)
体力、瞬発/−1                (−10CP)
敏捷、感覚、知力、精神/+1          (20CP)
暗視                      (10CP)
長命                      (5CP)
直情                      (−10CP)
やせっぽち                   (−5CP)
強迫観念/オルファス女性への畏怖        (−5CP)
強迫観念/グレヴァスへの強い憎しみ       (−5CP)
強迫観念/人類への憎しみ            (−5CP)
義務感レベル1/母ゴブと一家、または王国    (−5CP)

母ゴブ基本セット(20CP)
知力/+1                   (5CP)
体力、瞬発/+2                (20CP)
追加HP/+100               (50CP)
暗視                      (10CP)
直情+高慢                   (−15CP)
強迫観念/グレヴァスへの強い憎しみ       (−5CP)
強迫観念/人類への憎しみ            (−5CP)
好色/同族                   (−15CP)
肥満レベル3                  (−20CP)
義務感レベル1/一家と子ら、または王国     (−5CP)

女性ゴブ基本セット(−10CP)
体力、瞬発/−2                (−15CP)
敏捷、感覚、知力、精神/+1          (20CP)
追加HP/+10                (5CP)
暗視                      (10CP)
直情                      (−10CP)
やせっぽち                   (−5CP)
強迫観念/グレヴァスへの強い憎しみ       (−5CP)
強迫観念/人類への憎しみ            (−5CP)
義務感レベル1/母ゴブと一家、または王国    (−5CP)

ゴブ王基本セット(60CP)
敏捷、感覚、知力/+1             (15CP)
体力、瞬発、精神/+2             (30CP)
追加HP/+80                (40CP)
戦闘即応                    (15CP)
暗視                      (10CP)
カリスマ/レベル3               (15CP)
長命                      (5CP)
直情+高慢                   (−15CP)
サディスト                   (−15CP)
強迫観念/オルファス女性への畏怖        (−5CP)
強迫観念/グレヴァスへの強い憎しみ       (−5CP)
強迫観念/人類への憎しみ            (−5CP)
好色/同族+グレヴァス以外の人類        (−25CP)

ホブ基本セット(70CP)
敏捷、感覚、知力/+1             (15CP)
体力、瞬発、精神/+2             (30CP)
追加HP/+80                (40CP)
戦闘即応                    (15CP)
暗視                      (10CP)
長命                      (5CP)
直情                      (−10CP)
サディスト                   (−15CP)
強迫観念/オルファス女性への畏怖        (−5CP)
強迫観念/グレヴァスへの強い憎しみ       (−5CP)
強迫観念/人類への憎しみ            (−5CP)
義務感レベル1/ゴブ王国            (−5CP)

平均的な短命種ゴブ
体力: 8 瞬発: 8 身体: 8 瞬発移動力:3.8
敏捷:11 感覚:10 反応:11 継続移動力:2.375
知力:11 精神:10 頭脳:11 基本致傷力
HP:70 MP:10 FP: 8 振り:1D−2 突き:1D−3
よけ: 5 耐斬り: 0 受動防御:0
うけ: 7 耐刺し: 0 大きさ:1
とめ: − 耐叩き: 0 身長:115cm 体重:19kg
その他(特性、攻撃手段、装備など)
防護点は装備している防具によりけり
粗悪な曲刀
HP75、切/1D−1、刺/1D−4、リーチ:1、レベル11

平均的な長命種ゴブ
体力: 9 瞬発: 9 身体: 9 瞬発移動力:4
敏捷:11 感覚:11 反応:11 継続移動力:2.5
知力:11 精神:11 頭脳:11 基本致傷力
HP:90 MP:11 FP: 9 振り:1D−1 突き:1D−2
よけ: 5 耐斬り: 0 受動防御:0
うけ: 7 耐刺し: 0 大きさ:1
とめ: − 耐叩き: 0 身長:117cm 体重:20kg
その他(特性、攻撃手段、装備など)
防護点は装備している防具によりけり
粗悪な曲刀
HP75、切/1D、刺/1D−3、リーチ:1、レベル11
何か魔法や術などの「素質」を持つ者が多い

平均的な母ゴブ
体力:12 瞬発:12 身体:12 瞬発移動力:移動不能
敏捷:10 感覚:10 反応:10 継続移動力:移動不能
知力:11 精神:10 頭脳:11 基本致傷力
HP: 220 MP:10 FP:12 振り:1D+2 突き:1D−1
よけ: 0 耐斬り: 0 受動防御:0
うけ: 6 耐刺し: 0 大きさ:1
とめ: − 耐叩き: 0 身長:230cm 重さ:380kg
その他(特性、攻撃手段、装備など)
防護点は装備している防具によりけり
粗悪なモール
HP62、叩/1D+5、リーチ:1、レベル10

平均的な女性ゴブ
体力: 8 瞬発: 8 身体: 8 瞬発移動力:3.8
敏捷:11 感覚:11 反応:11 継続移動力:2.375
知力:11 精神:11 頭脳:11 基本致傷力
HP:90 MP:11 FP: 8 振り:1D−2 突き:1D−3
よけ: 5 耐斬り: 0 受動防御:0
うけ: 7 耐刺し: 0 大きさ:1
とめ: − 耐叩き: 0 身長:115cm 体重:19kg
その他(特性、攻撃手段、装備など)
防護点は装備している防具によりけり
粗悪な曲刀
HP75、切/1D−1、刺/1D−4、リーチ:1、レベル11

平均的なホブ/底辺のゴブ王
体力:12 瞬発:12 身体:12 瞬発移動力:4.6
敏捷:11 感覚:11 反応:11 継続移動力:2.875
知力:11 精神:12 頭脳:12 基本致傷力
HP: 200 MP:12 FP:12 振り:1D+2 突き:1D−1
よけ: 5 耐斬り: 0 受動防御:0
うけ: 7 耐刺し: 0 大きさ:1
とめ: − 耐叩き: 0 身長:120cm 体重:30kg
その他(特性、攻撃手段、装備など)
防護点は装備している防具によりけり
戦闘即応
湾刀
HP200、斬/1D+4、刺/1D−1、リーチ:1、レベル11
パンチ:叩/1D−3、リーチ:格・1、レベル11
キック:叩/1D−1、リーチ:格・1、レベル9
チャンプ(−O−) * Revo Laconto TRPG S2 * 23:27 * comments(0) * -

種族紹介:コボル(怯邪)

 この記事は、チャンプのファンタジー作品「レヴォラコント」における創作世界<アイグリス>の設定資料です。ここに記されているのは全て空想上の内容であり、現実世界とは一切関係のない内容であることをお断り致します。なお、レヴォラコント第弐期のトップページはこちら:

レヴォラコント第弐期/TOP
http://zenon.jugem.cc/?eid=5761


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 この記事では邪族五種族の一つ、コボルについて解説します。邪族全体について、また彼らの神話伝承の解説については以下のリンクにてお願い致します:

邪族と彼らの神話伝承
http://zenon.jugem.cc/?eid=6089


<コボル/怯邪>
 コボルは「ダンジョンマスターの飼い犬」として知られ、数多くのダンジョンマスターに好んで使役されます。その寿命は30年ほどで、邪族の中では最弱とされていますが、身体的というより精神的に弱い種族です。とにかく怯懦・臆病で、常にびくびくしており、よほど追い詰められない限り鋭い五感を頼りに戦闘を極力避けようとします。
 口が突き出ている顔は子犬を思わせます。痩せ型で、身長は成人したヒトの約6割程度しかありませんが、実はその体格にしては筋力が強く、小さく臆病だからと追い詰めると思わぬ反撃を受けることになります。彼らは攻撃されて傷を負うとバーサークし、普段の臆病さからは想像も出来ないような勢いで逆襲に出るのです!
 極めて従順で、恐怖によっても、慈愛によっても、容易に支配されます。この点が人類を憎む邪族達の中でも異質で、そのためコボルはダンジョンマスターのみならず、他種族からも奴隷として使役されてしまいがちで、彼らが負う役目は主に力仕事や見張りです。一般の間でコボルと言えば、スコップを片手にダンジョンマスターの迷宮作りに励む姿が連想されます。基本セットは−40CPで、一般的に−60〜−20CPで作られます。
 コボルの名前は邪族語2音節をランダムに組み合わせます(例:チロ、シュピー)。

コボル基本セット(−40CP)
体力、感覚/+1                (10CP)
瞬発力/+2                  (10CP)
精神/−3                   (−10CP)
鋭敏感覚レベル5                (25CP)
暗視                      (10CP)
朴訥                      (−10CP)
矮人症                     (−15CP)
やせっぽち                   (−5CP)
臆病                      (−10CP)
平和愛好/完全非殺               (−30CP)
バーサーク                   (−15CP)

平均的なコボル
体力:11 瞬発:12 身体:12 瞬発移動力:4.4
敏捷:10 感覚:11 反応:11 継続移動力:2.265
知力:10 精神: 7 頭脳: 9 基本致傷力
HP:90 MP: 7 FP:11 振り:1D+2 突き:1D
よけ: 5 耐斬り: 0 受動防御:0
うけ: 7 耐刺し: 0 大きさ:1
とめ: − 耐叩き: 0 身長:100cm 体重:15kg
その他(特性、攻撃手段、装備など)
防護点は装備している防具によりけり(普通は布切れのみ)
スコップ(劣悪な叩&切型のピックとして設定)
HP75、叩/1D+2、切/1D+2(刺さる)、リーチ:1、レベル11
チャンプ(−O−) * Revo Laconto TRPG S2 * 23:25 * comments(0) * -

邪族と彼らの神話伝承

 この記事は、チャンプのファンタジー作品「レヴォラコント」における創作世界<アイグリス>の設定資料です。ここに記されているのは全て空想上の内容であり、現実世界とは一切関係のない内容であることをお断り致します。なお、レヴォラコント第弐期のトップページはこちら:

レヴォラコント第弐期/TOP
http://zenon.jugem.cc/?eid=5761


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 この記事では人類に取って不倶戴天の敵、邪族についての説明をします。また、邪族全体に語り継がれる、創世に関連する神話伝承の大まかな内容も記載します(種族、部族、個体によって認識や解釈の違いはあります)。邪族の言語や各種族に関する細かい説明や設定などに関しては以下のリンクにてお願い致します:

邪族語変換法
種族紹介:コボル(怯邪)
種族紹介:ゴブ(狡邪)
種族紹介:ヴォルク(戦邪)
種族紹介:ヴォーガー(鬼邪)
種族紹介:ドロル(巨邪)

<邪族とは>
 人類に対し害を為す存在は「敵」と呼ばれますが、中でも特に敵対的な五つの知的種族を「邪族」と呼び、恐れられています。邪族は、その全てがヴェーシャと呼ばれる女神を唯一絶対の神として崇めています。ヴェーシャとは彼らの言葉で「母」を意味し、彼らは自分達のことを「ヴェーシャの子ら(ヴェーシャバーシャオガーコ)」と呼びます。ヴェーシャ以外の神々は全てヴェーシャに敵対する邪神と考えられており、そのため彼らは人類を憎み、害悪を為そうとするのです。強力な個体やダンジョンマスターに統率された彼らが人類の国々を蹂躙して滅ぼした例は数多く、人類存続の脅威として認識されています。
 彼らの多くは「邪族語」と呼ばれる言語しか話せませんが、中には人間の用いる言語を話せる個体や部族も存在します。そのような連中とはコミュニケーションを取れる場合も少なくありませんが、彼らは基本的に人間とは全く相容れない種族なので、彼らとの交渉と言えば一方的な脅迫や都合の良い命乞いなど(それも失敗に終わりやすい)がほとんどでしょう。人間に害悪を為すことを責務および喜びとする彼らは、自らが有利、あるいは対等な立場にある限り、思いつく限りの害悪を人間に及ぼすために知恵と力を尽くそうとするのです。時々、人類のダンジョンマスターに使役されることもありますが、大抵おいしい交換条件や魔法での強制的隷従、またはダンジョンマスター自身もヴェーシャを崇拝するなど、何らかの工夫や措置がなされています。
 邪族のキャラクターは全て人類に対する魅力−2であり、悪声(−10CP)の特徴を持っています。この修正は邪族同士には適用されません。

<邪族の神話伝承>
 すべてが始まる前の原初の世界、そこには「形を持たぬ神/コギプペココ」だけがいました。コギプペココは悠久の時を独りで過ごしていましたが、やがて不定形であることを嫌い、その身体を大爆発させることで宇宙天地=世界(ルボキベ)を創造しました。爆発の想像を絶する威力はコギプペココを粉々にしましたが、やがてその肉体で軽めの部分は浮いて星々(コジュキコ)に、重たい部分は沈んで大地(キケゲー)となりました。また、コギプペココの体液は水(ヘブキ)となって大地に充満し、それで陸(ピーショヴォ)と海(ツショ)が出来ました。大爆発によってコギプペココは命絶えますが、最後に自らの生命力を世界に注ぎ、時間(デーパ)というものが生まれました。時間はコギプペココの生命力を世界に浸透させ、長い時を掛けて少しずつ、そして様々な生命(バーチ)が誕生させて行きました。そして、その長い過程の果てで、約4000年前に誕生したのが母神ヴェーシャと、そして父神シャーヴォでした。
 二人は長い時間を仲睦まじく過ごし、コボル(怯邪)、ゴブ(狡邪)、ヴォルク(戦邪)、ヴォーガー(鬼邪)、ドロル(巨邪)の五種族を生み出しました。そして二人の神はそんな彼らに愛情と叡智を注ぎ、言葉を教え、それぞれの種族の特性に応じて役割を与え、この世の春を謳歌しました。しかし、彼らの楽園は長くは続かなかったのです。
 ヴェーシャ、シャーヴォ以外に、もう一人の神が、誕生していたのです。
 それが、淫乱神コメケでした。コメケは樹木と交わって森人オルファス(シュギー)を産み、岩石と交わって矮人グレヴァス(ヴォヘキグー)を産み、トカゲ達と交わって様々な姿の蜥蜴人ラケルタ(バーハキヴォラーシュグー)を産みました。彼女はどんな相手とでも交わってしまう性の権化で、そうやってヴェーシャの子らに害を為す異種族を次々と生み出して行きました。そして遂には、その淫らなる魔の手を父神シャーヴォにも伸ばしたのです。
 シャーヴォは、瞬く間にコメケの虜になりました。コメケは非常に魅力的な外見をしていたのです。そしてシャーヴォとの間に生まれた邪悪なる種族こそ、ヴェーシャの子らにとって永遠に憎むべき不倶戴天の仇敵、即ちヒト(ギャーパーショ)と、そして、彼らの崇める神々でした。
 約3400年前、ヒトはオルファスやグレヴァスなど他種族を味方に付け、ヴェーシャの子らに襲い掛かりました。コメケの子らは決して一枚岩ではなく、ラケルタなどヒトの味方に付かなかった種族もいましたし、愚かなことにヒト同士で相争うようなこともありましたが、それでもコメケの子らの勢いは凄まじく、その猛威にヴェーシャの子らは次々と倒れて行きました。
 ヴェーシャは傷ついた者を癒し、安らぎと勇気を与える、優しい神でした。倒れて行く子らのため、ヴェーシャは己の命を犠牲にして、空に浮かび上がりました。彼女は夜空に浮かぶ「優しき月」となったのです。優しき月はコメケの子らが崇める神々の力を封じ、これよってヴェーシャの子らはコメケの子らを押し返すことが出来ました。しかし、このまま引き下がるコメケではありませんでした。
 コメケは戦いに勝つため、大蛇と交わり四腕蛇人アンギス(コプーチャーラーシュグー)を、そして再び父神シャーヴォと交わって巨人ジャナクス(ツーショケ)を産みました。これだけでも十分な暴威でしたが、勝利を完全なものとするためコメケは自らの命を絶ち、その恐るべき力を解放しました。その結果出来たのが、コメケの子らに勇気と力を与える太陽でした。太陽の出現によりコメケの子らは再び勢いを盛り返し、ヴェーシャの子らを追い詰めました。
 ここに至って、父神シャーヴォは己の過ちを後悔し、自らも死を以って虹色に光り輝く小さな「惑いの月」となりました。約2000年前の出来事です。このどっちつかずの月に照らされた大地から、強力な龍族を含める様々な魔物たちが生み出されました。魔物はどんな種族も見境なしに襲い掛かるため、次第にヴェーシャの子らもコメケの子らも魔物から逃れるように広大な世界中に散らばることとなりました。こうして、互いの生活圏が重なれば相争うことはあるものの、互いが完全に絶滅するまで殺し合う事態が避けられることとなりました。シャーヴォは結果的にヴェーシャの子らを滅びから救ったとはいえ、ヴェーシャの子らは未だにシャーヴォを許していません。そのため、今なお彼らは「優しき月」ヴェーシャのみを心から敬愛し、その姿に癒しを得て、生きる勇気を奮い立たせているのです。
チャンプ(−O−) * Revo Laconto TRPG S2 * 23:22 * comments(0) * -

ラケルタ語変換法

日本語からラケルタ語への変換

ラケルタ語
ラケルタ語

発音や表記について:
 母音は一文字目の場合大文字表記、何かに続いている場合は小文字表記となる。
 母音の直前が特殊音(鼻すすり、鼻鳴らし、舌打ち、クリック等)の場合、母音は一文字目として扱う。
 カ+ア( ka + a )など、二つの同じ母音が続く場合、前母音の声調を下げ、後母音の声調を上げる(カ↓ア↑)
 同様に、レァア!(打て!)などもレァ↓ア↑!という発音になる。
 英語表記の(+consonant)-とは、例えばレッリ(寝る)の場合re(+consonant)-ri→rer-riと表記する
 日本語で「は」を「わ」と発音する場合「わ」として変換する(発音準拠)。ただし「を」は「を」のまま変換。
 長音になる場合は長音記号として変換する(おはよう→おはよー)。特殊音の後に来た場合は文字のまま変換する。
 必ず句読点を発音する。

ラケルタの発音について
 ラケルタ語にはナ行、ハ行、マ行、ヤ行、ワ行、濁音、破音が無いため、標準語でもこれら子音のアクセントを少し落とすとラケルタ訛りっぽい発音ができる。

文例:
おまえ、だれだ?
 キゾラッ(舌クリック)セ(鼻すすり音)ツセ(鼻すすり音)ツ?
愛してるよ。
 ギサシャアリシュ(口蓋クリック音)
財宝、大好き!
 エ(鼻すすり音)サギュラッ(舌クリック音)セ(鼻すすり音)サスギョア!
おはよう。(おはよー。)
 キゼルー(口蓋クリック音)
そうだよ。(そーだよ。)
 オーセ(鼻すすり音)グ(口蓋クリック音)
そーだお。
 オーセ(鼻すすり音)キ(口蓋クリック音)
アホ、バカ、まぬけ。
 ギギュ(舌クリック音)ゼ(鼻すすり音)リッ(舌クリック音)ゾチズ(口蓋クリック音)
ばいばい。
 ゼ(鼻すすり音)サぜ(鼻すすり音)サ(口蓋クリック音)
さらば。
 エザゼ(鼻すすり音)(口蓋クリック音)
おやすみ。
 キトスガ(口蓋クリック音)
やあ!(やー!)
 トーア!
蜥蜴人言葉ができたぞ!
 ラリッズ(鼻すすり音)ショ(鼻すすり音)ラタラゼ(鼻すすり音)リッ(鼻すすり音)ア(鼻すすり音)ギョセォ(鼻すすり音)ア!
やたら鼻をすする言葉になってしまった。
 トセザゼジルススリタラゼ(鼻すすり音)ケジゲ(舌打ち音)アシャゾゲ(舌打ち音)セ(口蓋クリック音)
というわけで、どうも、俺です。
 ラサレギャズァ(鼻すすり音)(舌クリック音)ラ(鼻すすり音)ラッロ(舌クリック音)キツァ(鼻すすり音)ス(口蓋クリック音)
チャンプ(−O−) * Revo Laconto TRPG S2 * 01:16 * comments(0) * -

古代魔導語変換法

レヴォラコントで古代魔導語を用いる際の資料で、日本語を古代魔導語に変換する際の字引です。

日本語から古代魔導語への変換

古代魔導語
古代魔導語

*)変換は第一格→第二格の順で交互に行い、3つで1語
*)全部で100文字
*)句読点はコンマ以外変換しない
*)古代魔導語自体にも句読点は存在しない
*)濁音、破音、小文字は対象語の後に付属する

かきゅう(火球) kogula jubara
ねんどう(念動) fatima vobara
しんしんそうしつ vativa tichiro vajora
ゆうみん(誘眠) laroshe tifora

*)龍の名前の場合は最後の一文字で変換を終える

えんおう(炎王) satina ro
こうえん(煌炎) kjarosa ti
れつえん(烈炎) dejosa ti
たんすい(淡水) gratine bu
しんえん(深淵) vatisa ti
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邪族語変換法

レヴォラコントで邪族語を用いる際の資料で、英語を邪族語に変換する際の字引です。

邪族語
邪族語

human  ギャーパーショ  toungue  セショゼ
north  ヴァーキケゲー  south   ソケゲー  
east  コケ       west    バコケ
god  リーヴォ     mom      ヴェーシャ
momlings ヴェーシャバーシャオガーコ (=邪族のこと)
slutlings コメケバーシャオガーコ   (=人類のこと)

原文 てめぇを八つ裂きにしてやる、蛆虫野郎!
綺麗(?)な英文 I'm going to tear you into pieces, you maggot!
汚い英文 Me gonna tear you into pieces, maggot!
変換部 Me gonna ter yo nto pices, maggot!
結果 パ/リーショプー/ブビ/ホー/ショセ/レツコ/、/パーガーリーケ!
一気に パリーショプーブビホーショセレツコ、パーガーリーケ!

原文 腹が減った。人肉喰いてぇよ。
綺麗(?)な英文 I'm famished. I want to eat some manflesh.
汚い英文 Me starves. Me wants some manflesh.
変換部 同上
結果 パ/コジュキボコ/。/パ/へショケコ/ソパ/パーショギーぺコゲー。
一気に パコジュキボコ。パヘショケコソパパーショギーペコゲー。

原文 オマエ、俺らの話が分かるのか。
綺麗(?)な英文 You understand our toungue.
汚い英文 You know our tounge.
変換部 Yo know r tonge.
結果 ホー/グーヴァーナ/キ/セショゼ。
一気に ホーグーヴァーナキセショゼ。
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グレヴァス語変換法

レヴォラコントでグレヴァス(壮人)語を用いる際の資料で、中国語をグレヴァス語に変換する際の字引です。

グレヴァス語変換表(漢語ピンインアナグラム)

グレヴァス語
グレヴァス語

グレヴァス語=壮人話
 →zhuang4 ren2 hua4
  →buram vagit badam
   →ブラム ヴァジッ バダム

アッ・ダン=at dan=wu2 ying1→呉 鷹

カヴェプ チャロプ (ジプ) キドゥプ
 →kavep charop dhip kidup
  →tie3 chui2 (wang2) guo2
   →鉄槌(王)国

カヴェプ チャロプ チョガン
 →kavep charop chogan
  →tie3 chui2 shan1
   →鉄槌山

双連
 →shuang1 lian2
  →choran kefat
   →チョラン ケファッ
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