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詩集2019.4-2020.3

2019年度の詩の総集編。

 激動の一年だったと言って良い。
 時代は、令和へ。
 そして俺は、人生の伴侶を得た。

以前のはこちら:

詩集2018.4-2019.3
http://zenon.jugem.cc/?eid=5909


詩集2017.4-2018.3
http://zenon.jugem.cc/?eid=5906


詩集2016.4-2017.3
http://zenon.jugem.cc/?eid=5902


詩集2015.4-2016.3
http://zenon.jugem.cc/?eid=5886


詩集2011-2015.3
http://zenon.jugem.cc/?eid=5775


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2019年

4.1 当直明け、新年度、令和改元を掛けて

夜明けたる 初春令月 和やかに
年度改め 若人集う

4.4 講演会から病院戻って残業後

ゆらゆらと 八千代桜や 夜風舞
残業医師の 心慰む

4.5 新たな季節の始まりに

出逢って別れ また出逢い
合縁奇縁 めぐり逢い
数多の出逢い 数多の別れ
初めましても さよならも
どんな出逢いで どう別れるか
終わらなければ 判らぬが
出来るものなら 叶うものなら
笑顔の浮かぶ 思い出に
感謝で終わる 思い出に
〜ありがとう。

4.7 それは励まし、だったのかも知れない

春の夢 懐かしき人 出で来たり
今は何処ぞ 「お元気ですか?」

4.7 ヴェロニカと、そのお母様と

花見酒 夕暮れ映ゆる 隅田川

4.11 夜勤、早朝にコール

PHS(ピッチ)鳴り
春眠断たれて 朝4時半
外尚昏く 暁知らず
されど患者を 救える力
我にあり 寝惚け眼の
吾が身なれども
今は只管 尽くすのみ

4.16 広島・呉の銘酒「雨後の月」を呑みつつ

澄み渡る 春の心地ぞ 雨後の月
この一献に 感謝ぞ込めて

4.20 平成最後の満月

満月や 平成の世に 別れ告げ
来たる令和の 世にまた昇る

4.21 春の色を詠う

爛熟の 卯月桃花に
土筆(つくし)伸び
心萌えたる 春の色かな

4.28 夜勤明けの太陽が眩しい

夜勤明け 春の晴れ空 朝光

4.30 平成最終日なのに仕事です

大型連休 世の中浮かれ
平成終わりも 仕事です

5.5 例大祭

こどもの日 春の宴ぞ 例大祭
大人童の 夢幻泡影

幽明の 境を越えて 幻想郷
例大祭の 宴も酣(たけなわ)

5.11 自転車で南船橋ららぽーとへ出撃

見上げれば 青空太陽 天高く
五月晴れにて 自転車日和

5.19 朝、八王子のホテルにて

ステェジへ 向かいし嫁の 朝支度
艷顔きりり 「吾れ行かねば」と

5.19 八王子→神奈川→埼玉

旅の空 乗り鉄気取り 気まま旅
吾れいざ行かむ 彩の國へと

5.25 帰路、君に

酔いどれの 寂寞募る 帰路一人
 明日の不安に 君を想ひて

抱き締める 及ぶ限りの 力もて
 肉を歪めて 骨砕くまで

愛してる 熱く滾るは この心
 君の仕合わせ 願ふものなり

溢れ出る 瀑布のごとき 言の葉も
 真の心 なほ及ばざる

酔ふたとて 一途変わらぬ 念頭に
 偽らざるは 吾が心かな

5.27 生きてるのが辛かった

人の世は 吾が身に取りて 辛かりし
人なるがゆえ 吾れは苦しむ

(亡き祖母の作、記憶している限り)

6.6 気高き魂

【Resurrection】
No matter how hard,
no matter how sad.
No matter how cruel authorities shall be,
no matter how intimidating the days will be.
No matter how low I lower my head,
no matter how much I must play dead.
I know there’s still a lot to sigh,
I know but still I shall stand high.
I know one day I’ll reach my way,
I know that’s where I’m going to stay.
I know I’ve got the vibes,
I know I will survive.

6.7 とめどなく溢れる

ほとばしる 梅雨入り前の 大雨を
 宵ぞいとなむ 魂宴

6.9 かつての家へ

【述懐】
懐かしき 遥か彼方な 茶屋ヶ坂
 身は到れども あはれ届かじ

基幹バス 揺られ戻らむ 名駅へ
 二十六年 経てど健在

6.14 外勤

京成線 揺られて初夏の 空模様
 向かう仕事を 暫し忘るる

6.16 結納後、妻と二人で寿司

家成して 令和夫婦の 水入らず
 交わす杯 心地善き哉

6.22 名古屋にて、かつての学友の結婚式

【都々逸】
麻姑掻痒の 心地良さかな
愛に満ちたる 慶事也

7.8 妻の和太鼓を観に行った翌朝、思い出して

粋なるは 妻の和太鼓 撥捌き
鼓声轟鳴 心打たれて

7.10 此の俗物が

俗物の 要らぬ詮索 むくつけし
胡説八道 下衆の勘繰り

7.11 吾が牡丹よ

艶やかに 初夏咲き濫る 春牡丹
天香国色 極み果てたり

7.13 吾れ無給医なり

藪医者の 無給外来 かなしくも
センセが好いと 患者途切れず

7.14 妻と初旅行、滋賀京都

新妻や 肩借り眠る 腕絡め
安らぎの中 初の旅行へ

舌鼓 逢坂かねよ きんし重
焼きも御味も 関西の風

7.15 その帰り

夫婦酒 ほろ酔い疾る 東海道
弾丸列車 夢の果てまで

7.17 妻が引っ越してきた日

【都々逸】
待ちに待ちたる この日が来たり
終ぞ吾が家に 妻来たる!

7.20 妻、先に出掛ける

夏朝陽 妻の黒髪 揺れ靡き
 身支度姿 ぼんやり眺め

7.27 妻の実家で隅田川花火大会

夏の華 浴衣美人と 隅田川
たまやかぎやの 宴まにまに

8.9 コミケ初日

いざ行かん 夏の有明 大宴
見果てぬ夢ぞ 数多集いて

8.19 LOTRからの意訳詩

ロヒアリムの哀悼歌
其の馬と乗り手は今いずこ(俺意訳)
(青年王エオルについての詩)

其の馬と乗り手は今いずこ?
あの吹き鳴らされた角笛は?
兜に鎖帷子、風に靡いた輝く髪は?
竪琴の弦に添えた手、紅く盛る炉辺の炎は?
春は、収穫は、高く育った穀物は?
彼らは去った、山の雨、草地の風のように。
その日々は西へ、丘向こうの影へと堕ちた。
焚木の燃える煙を集める者はいるだろうか。
または過ぎし年月が海から戻るを見るのか?

8.25 コミティアの暑い待機列にて

有明や 夢の大橋 待機列
永遠に見果てぬ 夢ぞ再び

8.30 久々の夜勤

久方の 夜勤合間に 君想ひ
 慣れぬ医局に 一人佇み

9.3 入籍前、詩ではないけど

A slightly exotic smile with gentle eyes, but profound will firmly within. Soft and warm skin, with sweet undertone. Elegant posture, with strong and steady but very flexible sinews. Kind but capable hands always ready for any help. Clear and charming voice. Affectionate aura that brings peace and harmony to the air. A loving heart that accepts me as who I am.

My comrade, my Diva, my wife. Today, we are going to register our marriage. With gratitude, may our days last until the end of days.

9.3 そして入籍

この日より
夫婦(めおと)道をば 歩みたり
八千代の縁 絆紡ぎて

9.7 仕事後、妻を追って大阪へGO!

仕事上がりの ビール片手に
一路大阪 馳せ行けば
気楽極楽 快楽道中
たまには愛でるか ワンカップ
流れる景色 焼きイカつまみ
吾が人生に 乾杯を
旅の目的 愛妻舞台
君の頑張り 観るために
ほろ酔い気分 此の身を任せ
あとは野となれ 山となれ

9.29 妻の作るメシが旨い

休日や おいしい昼餉 妻の味

10.5 神無月の遅鳴き蝉

俄か湧く 遅鳴き蝉の 音色かな
夏の残滓ぞ 神の居ぬ間に

10.6 博麗神社秋季例大祭

秋祭 霧雨降りし 幻想郷
例大祭に 踊れ童心

10.13 かなし=しみじみとして愛らしい

秋嵐 過ぎて佇む 鳩かなし

10.14 そーすい氏と昼間からHUB

昼間から ダメな大人が 呑み語る
好事家(ディレッタント)の 四方山話

10.21 テレビ見ながら晩酌

【都々逸】

石灯籠の 風情に一献
嫁と風流 仕る

11.7 学会のため羽田から青森へ

大空へ 立つ鳥寂し 吾れ独り
次願わくば 君と二人で

11.12 USA替え歌@快便人間

U-U-U-UNK!
U-U-U-UNK!

カーマンベイビーお便所!
ドリームなお尻がin fire!
カーマンベイビーお便所!
こぼれるstool タイムズスクエア!

11.25 ハードな11月、その末に

ドアを開けるとそこは滝壺
飛び込む職場は魔女の大釜
無間恐怖の地獄の果てに
俺を迎えるあなたは天使

12.5 結婚式

紅葉の 豊川稲荷 結婚式
天地神明 愛を誓いて

12.10 シンガポールの夜

最早言葉はいらない
君の瞳に映る夜景を
共に観るこの一時が
何より尊く愛おしい

12.11 フラートンホテルにて

朝景色 嗚呼美しき 南洋の
風に揺らめく 妻の髪かな

12.11 シンガポール属性 is money

【都々逸】
叔父貴の語る シンガポールの
文化まにまに
金金(money money)と

12.15 夫婦酒

夫婦酒 しみじみ握る 掌(たなごころ)
睦み合う眼に 言葉は要らず

12.27 出向先での最終勤務、夜勤を終えて

仁の館(たち)冬空見上げ いざさらば
厚恩無尽 浦安の日々

12.30 コミケ3日目

夢想い 冬の小雨を 切り裂いて
夢の大橋 聖者の行進

12.31 コミケ最終日、始発、列固定

列固定 有明の冬 朝光
戦士続々 夢の舞台へ

2020年

1.1 詠い初め

麗しき 令和年明け 君隣
おせち頬張る この舌鼓

「倖せ」と 吾が姫初春の
笑顔咲く 鴛鴦胡蝶 心地極まり

目出度きは 新春赤坂 寒桜
はしやぐ君に 吾が目奪われ

1.5 プロレス観戦後に夫婦呑み

年明けて
鴛鴦(おしどり)夫婦 水いらず
無言愉しむ 酒肴(さけさかな)かな

1.7 大学病院での仕事

気がつけば またこの曜日に 俺一人
町の平和を 護る者なり

1.13 半年ぶりの日当直

久々の 祝日当番 日夜勤
早々恋し 妻の柔肌

寒空に 湧き出でたるは
 魑魅魍魎(ちみもうりょう)
  厄年始め まさに来たるか

1.23 後輩が出来て嬉しいのでした

颯爽と 仕事へ向かう 頼もしき
 頭脳明晰 後輩の背よ

1.26 ホームパーティー

双鼓亭 心安らぐ 新年会
酒と仲間と 妻に感謝を

2.8 白子温泉「ささ游」

寒桜 白子温泉 九十九里
満月波の音(ね) 妻と二人で

水入らず 山海珍味 冬宴
伊勢海老和牛 舌鼓かな

2.9 続・九十九里

朝風呂や 冬の湯けむり 御来光
日輪まぶしき 君の笑顔に

朝餉から 伊勢海老汁の おもてなし
腹一杯の 幸せ抱き

夫婦旅(めおとたび)
冬の房総 九十九里
晴天海風 愛に酔いなむ

2.14 千代ッコレート♪

(妻の作)
我が歌が 結びし縁 夢つなぎ
咲き実りたり 八千代の春に

(俺の返し)
歌縁 千代の倖せ 夢紡ぎ
八千代の春に 咲みぞ咲きたり

3.8 KKRホテルにて

酒肴 妻と鮎魚女 舌鼓
嗚呼心地良き 日々是好日

3.9 外科当直

3年やっても やっぱり怖い
 リスクの宝庫 外科当直

3.10 当直明けのUNK

当直明け 今朝も今朝とて UNK
外来開始に 遅刻で候

排便中 容赦なく鳴る PHS
糞垂れ流しつ 業務連絡

3.14 ホワイト・ホワイトデー

雪桜 あはれホワイト ホワイトデー
風に揺らめく 花ぞ愛でたき

3.19 マダムにメチャモテ

四人部屋 病室全員 我が信者
嬌声囀(さえず)り 我照れるなり

3.29 誕生日

カップ麺 すする花月の 夜半風情
 我が誕生日 夜勤で迎え

花見月 季節外れの 雪景色
 珍事彩る 誕生日かな

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 振り返ってみると、ジェットコースター的に激しい感情の起伏が
続いている中で、最終的には素晴らしい伴侶を得た幸せに救われて
いくという感じの一年だったように見えます。少なくとも、精神的
に辛かったこの数年の中では、おかげで救われていたというか、妻
には非常に感謝している次第。
 新たな出発と共に、2020年を迎えるのでした。
 そこには、どんな詩(うた)模様が待っているか。
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